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高齢者の食生活 ~その8~

 前回は、夫婦世帯の男性の調理実態についてご紹介いたしました。今回は、一人暮らしの男性にスポットライトをあて、一人暮らしの男性(以下、単身男性)と夫婦世帯の男性(以下、夫婦男性)を比較し、両者で違いが見られる項目(カイ二乗検定5%有意)について、ご紹介します。
 単身男性は夫婦男性に比べ、持ち帰り弁当を買うなどの中食や外食を多く利用しています。外食の相手については、単身男性では同居家族がいないため、半数を超える58.0%の人が「ひとりで」外食することが多いと答えています。夫婦男性での12.6%とは大きな差があります。

「持ち帰り弁当を買う頻度」アンケート調査結果グラフ

「外食をする頻度」アンケート調査結果グラフ

外食の機会については、「食事を作るのが面倒」、「食事を作る時間がない」時に外食するという人が夫婦男性に比べて多く、誕生日等の記念日に外食する人は少なくなっています。
「外食の機会」アンケート調査結果グラフ

「共食」については、機会が「全くない」という人が、単身男性は夫婦男性に比べて多く、家での食事、外での食事によらず、単身男性は一人で食事をすることが多いといえます。もうすぐ敬老の日、こんな機会にでも、ご両親とお食事でも一緒にしてはいかがでしょう。
「現在、共食の機会があるか」アンケート調査結果グラフ

次回は、単身男性の食生活に対する考え方について、ご紹介します。

*アンケートは、平成15年度、社会福祉・医療事業団の長寿社会福祉基金事業の一環として、社団法人シルバーサービス振興会から都市生活研究所への委託研究で実施。

都市生活研究所 杉山 智美

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