都市研コラム

二世帯住宅~親世帯と子世帯円満の秘訣~

 近年「二世帯住宅」が注目を集めています。今回は、親世帯・子世帯それぞれにとっての二世帯住宅の価値を探った都市生活レポート「二世帯住宅に住む親世帯と子世帯の交流実態と意識」から一部をご紹介します。


 はじめに、二世帯住宅の「良さ」を親世帯と子世帯それぞれに聞きました。その結果、「孫の成長を見られる/見せられる」が両世帯で最も高く、特に親世帯は9割近くと非常に高くなっています。次に「病気やけがの時助け合える」「育児を手伝える/手伝ってもらえる」などが続きます。子世帯の方が高いのは「親世帯の老後が安心」です。


 二世帯住宅は、親世帯と子世帯で楽しい時間を共有したり、困った時には助け合えたりすることが高く評価されているようです。(図1)。


図1 二世帯住宅に住んでいることの良さ


 次に、二世帯住宅の「良くないこと」を聞きました。二世帯住宅の良さと比べるといずれも低い割合ですが、親世帯と子世帯に共通しているのは「生活のペースを乱される」。親世帯は「経済的負担が増える」「相手世帯の行動が気になる」、子世帯は「子育てに干渉される」「自由に友人を呼べない」「音を立てないように気を使う」も挙げられています。


 二世帯住宅では親世帯・子世帯それぞれのペースで生活することが難しい場面もあるようです。また、親世帯は孫がいて嬉しい反面、世話に疲れるときもあるようです(図2)。


図2 二世帯住宅に住んでいて良くないこと


 親世帯・子世帯ともに自分たちの生活のペースが乱されると感じていましたが、相手世帯との交流について気を付けていることを見ると、親世帯は子世帯に比べ気を付けていることが多く、特に「生活全般や孫の育児などに口を出さない」ことに関して、とても気を遣っています。また、外食や旅行費用を支払うなど、経済的な負担もしています。一方子世帯は、約4割が「気を付けていることはない」と答えています(図3)。


図3 相手世帯との交流について、気を付けていること


 二世帯住宅に住むことは良い点が沢山ありますが、課題も感じているようです。より快適に住まうために、親世帯は子世帯に子育ての仕方を確認する、子世帯は親世帯に孫の面倒を見てもらえる曜日や時間を確認する、外食の時は親世帯と子世帯交互に支払うなどのルールを決めておくと良いのではないでしょうか。


青柳 恵子

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