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夫婦別室就寝調査より~その2

別室就寝の良さは?

図1 夫婦の寝室は一緒か別々か
図1 夫婦の寝室は一緒か別々か

 図1は前回のコラムでもご紹介したグラフですが、年齢が上がるにつれて「夫婦は別の寝室で寝ている」人が多くなっていることがわかります。

 今回は、実際に別室で就寝されている方が、何をその「良さ」として感じているかについてお話したいと思います。自由回答で「寝室を別にしてよかったこと」を聞いたところ、図2のような答えが返ってきました。

図2 寝室を別にしてよかったこと
図2 寝室を別にしてよかったこと

 ここに並べられた言葉を見ると、男性は「自由気ままに過ごせること」、女性は「誰にもじゃまされずに安眠できること」が夫婦別室就寝の良さであることがわかります。
 よりよく眠ることは男女を問わず重要なことであり、「安眠」が「生活全体の質向上につながる」と考える人は男女とも多いのですが、「そう思う」と強く肯定する人の割合は女性のほうが多くなっています。(図3)
 「別室就寝」によって「生活のストレスが減っている」と答えた人が男性より女性で多くなっていることからも(図4)、女性にとって同室就寝で眠りのじゃまをされることはかなりのストレスになるということが伺えます。
 そのストレスを解消できるからこそ、「別室就寝」が「夫婦関係を良好に保つために役立つ」と答える人が女性の66%にもなっているのでしょう。(図5)

図3 誰にも邪魔されず安眠できることで生活の質が向上する
図3 誰にも邪魔されず安眠できることで生活の質が向上する
図4 別室就寝することで生活の中のストレスが減っている
図4 別室就寝することで生活の中のストレスが減っている
図5 別室就寝は夫婦関係を良好に保つために役立っている
図5 別室就寝は夫婦関係を良好に保つために役立っている

 夫婦別室就寝に対しては、「夫婦のコミュニケーションの時間が減る」「夜中に具合が悪くなっても気づかない」などの反対の声も聞かれます。もちろんその心配はあり、すべての人にとって最も良い形とは言えません。しかし、もしも同室就寝のために眠りに関して不満があり、それを別室にすることで解消するのであれば、よりよい夫婦関係構築のためにも考えてみても良いのではないでしょうか?

木村 康代

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