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誰でも簡単に心身の状態を測定できる時代に

 平成26年度も残り1か月を切りました。ラストスパートをかけて頑張っている方、4月からの新生活に希望や不安の思いを巡らせている方、皆さん少なからず疲れやストレスを感じていると思います。今回は、日常生活の中のストレスを測定した結果をご紹介します。測定装置は、インターネットの通信販売でも簡単に手に入るものです。1回1分程度の測定で、唾液中に含まれる唾液アミラーゼからその時のストレスの度合いがわかります。


 1日の各シーンにおいて、私のストレスを測定してみました。数値が高いほどストレスを感じているということになります。図1をご覧ください。自宅出発前は13と低かった数値が、朝の満員電車の通勤で会社到着時には95まで上昇しています。特にこの日は、電車が遅れていつも以上に通勤時間が掛かって疲労を感じたのでしょう。午後の業務時間はあまり高い数値は出ていないですね。トラブルもなく平和な午後が過ごせたようです。夜、自宅での入浴後は疲れが癒されたのでしょうか、数値が下がっているのがわかります。今までは何となく感じていた疲れや癒しですが、このように数値で見せられると納得感も増し、ストレスを取り除くための行動を積極的にやりたくなってしまいます。


図1 1日の生活におけるストレスの変化


図1 1日の生活におけるストレスの変化


 現在は技術も非常に進み、小型の携帯端末が次々と商品化されています。スマホと連動する腕時計型の活動量計などは、ランニングなどのスポーツを趣味にする人たちにとって、流行りのアイテムです。今後は、スポーツをする人に限らず大人から子供まで、日々の生活の中での心身の状態を測定し、今の自分にとって最適な情報を得てケアをする。そんなモバイルヘルスケアの時代が当たり前になってくるでしょう。


松前 和則

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