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熊本地震後にみる首都圏の生活者の地震防災意識と実態

カテゴリ コミュニティ 
発行年 2017年03月
作成目的

都市生活研究所では、東日本大震災以降、継続して首都圏の生活者の地震防災意識と実態の変化を追っている。震災後、地震防災意識は徐々に低下していたが、2016年4月に発生した熊本地震の情報を見聞きして、どのように変化したのだろうか。本レポートでは、調査分析から明らかになった、熊本地震前後の地震防災意識の変化と課題を報告する。

内容要旨

■熊本地震後、身のまわりの地震対策がさらに必要だと思った人は約7割
・地震対策がさらに必要だと思った理由は、「地震頻度が低い九州で大きな地震が起きた」「震度7クラスの地震が2度起きた」「長期の余震」など、熊本地震の「想定外」が目立った。
・地震対策がさらに必要だとは思わなかった人の理由の1位は、「切迫感が無いから」。


■単身世帯の男性は地震防災意識が比較的低い。単身世帯の女性は、地震への不安が全体的に高く、近所に頼れる人がいないことを不安に思っている。
・単身世帯の男性は、今後地震が起こった場合に不安に思う割合が低い。
・単身世帯の女性は、今後地震が起こった場合に「近隣に知人がいない」「誰を頼っていいのかわからない」ことへの不安が目立つ。


■2人以上世帯の男女は、単身世帯に比べて地震防災意識が高いが、備蓄以外の対策の実施率は3割以下にとどまっている。
・2人以上世帯の男女は、単身者に比べて地震前に行っていた地震対策も多く、熊本地震の情報への関心が高かった。
・地震後に「さらに対策が必要だ」と考える割合も7~8割と高いが、具体的な地震対策において、地震前に行っていた状態と地震後の意向の差は小さい。

サマリー

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