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おせち料理は食べましたか?

 2014年も早1ヶ月が過ぎようとしています。年末年始の食べ過ぎ・飲み過ぎで、体重を気にされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。お正月といえば、「おせち料理」や「お雑煮」を思い浮かべる方も多いと思いますが、みなさまは食べましたか?


 東京ガス都市生活研究所では食分野の意識・実態の変化をとらえることを目的として定期調査を行っておりますが、この調査において、71.7%が「お正月にはおせち料理を食べる」、79.9%が「お正月にはお雑煮を食べる」と回答しており、多くの方が「おせち料理」や「お雑煮」を食べていることがわかりました。
 年代別にみると「おせち料理」「お雑煮」ともに高年層ほど食べる割合が高い傾向にあり、40代以下と50代以上で差がみられます。とはいえ、40代以下も6~7割以上が食べており、お正月の食の習慣が受け継がれているようです。


図1 行事食の実施割合


 他の行事食についてみると、「クリスマスにはチキンを食べる」は全体で45.3%となっており、おせち料理とは逆に40代以下で食べる人が多くなっています。外食産業による「クリスマスにはチキン」キャンペーンは1970年代からはじまっていることから、幼少期から「クリスマスにはチキン」という文化で育ってきた世代とそうではない世代との差が表れているのではないでしょうか。
 さらに「節分には恵方巻を食べる」は全体で32.5%であり、若年層ほど高くなっています。もともと風習としてありましたが、2000年前後から全国に広まっており、現在の若年層を中心に定着していくかもしれません。


 昨年、「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。登録理由として、年中行事との密接な関わりが評価されています。日本人が昔から親しんできた季節行事を改めて見直し、食で季節を感じてみてはいかがでしょうか。

荻原 美由紀

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