都市研コラム都市研コラム

水と電気のもったいない理由(ワケ)

 時節が過ぎるのは早いもので、今年も夏休みの季節が終わり9月になりました。皆様、夏休みをいかがお過ごしでしたでしょうか。私は、8月最後の日曜日に、子どもと一緒に映画「STAND BY ME ドラえもん」を見に行きました。映画の公開を記念し、一部コンビニで、中華まん「ドラえもんまん」が限定発売されていたことをご存知でしょうか。まん丸のドラえもんの顔、味はなぜかどら焼きのあんこでなくカスタード味、食べるのがとてももったいないと思える商品でした。


 ここで、東京ガス(株)都市生活研究所が行った調査で、「水と電気のもったいない意識」についてご紹介いたします。以前のコラム「もったいない(MOTTAINAI)」では、主に水まわりのもったいない意識について書きましたが、今回は、水と電気のもったいない意識の違いに着目したいと思います。


 水を使う行為として「歯磨き」と「食器洗い」、電気を使う行為として「エアコン」と「照明」について、水を出したままにすることと、電気をつけたままにすることをもったいないと感じる程度について比較しました(図1)。いずれの状況においても、男性と女性を比較すると、女性のほうがもったいないと感じる程度は強いことがわかります。


図1.水を出したままや電気をつけたままの状況をもったいないと感じる程度


 もったいないと感じる理由として、「経済的にもったいない」「使う/流すことがもったいない」が大きな理由になっていますが、それらの理由について比較しました(図2、図3)。いずれも男女差について大きな差異はなく、電気と水と比べると、電気は経済的にもったいないと回答した人が多く、水は使う/流すことがもったいないと回答した人が多いことがわかりました。水は目に見えるので、電気と比べると、無駄に使うとその行為そのものがもったいないと感じやすいのではないでしょうか。


図2.経済的にもったいないと思う人の割合 図3.使う/流すことがもったいないと思う人の割合

 「君が昼寝している間にも時間は流れ続けている。一秒も待ってくれない。そして流れ去った時間は二度と帰ってこないんだ。」と、ドラえもんがのび太に言うセリフがあります。この言葉で、時間をエネルギーに置き換えて考えてみると、自分の気づかないうちに時間は流れ戻ってこないように、自分では気づいていない無駄なエネルギーを消費しているかもしれません。


 現在、省エネを促進するための方法の一つとして、東京ガスをはじめ様々な企業で「エネルギーの見える化」に取り組んでいます。「エネルギーの見える化」により、新たな気づきがあれば、生活者は省エネ効果やメリットを実感できるのではないでしょうか。


近藤 芳樹

このページの先頭へ