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「中塚千恵」 記事一覧

刺激を求める50代

 市民農園が増加している。法律の改正によるところも大きいが、耕運機市場の拡大やアグリス成城など菜園ビジネスの登場をみると、大きなニーズがあったことは否めないだろう。家庭菜園にいそしむ主役は、人口ボリュームの大きい団塊世代が含まれる50代男性。いま、なぜ、家庭菜園なのか。  まず、50代の生活の特徴を考えてみたい。50代は、一般に子育ても仕事も終わりに近づき、精神的・経済的なゆとりが増えはじめる年代...続きを読む

高齢者の自覚はいつから始まるのか

超高齢社会を迎えるといわれて久しい。しかし、今後の高齢社会の主役となるだろう団塊世代たちは、現時点では自分自身のこととして、高齢期を考えていない。例えば、団塊世代たちは、定年を迎える時期に住まいの見直しを行なう場合が多い。いわば、終の棲家づくりを行なうのだが、彼らが望むのは、将来ではなく、現在を楽しむことである。 では、高齢者配慮は行われないのか。そんなことはない。彼らの多くは、自分のためではなく...続きを読む

団塊ジュニア男性が求める書斎とは

 30代は持ち家住宅の取得時期である。実際に、分譲住宅の取得者の半分は30代である。  彼らはどのような住まいを求めているのだろうか。  今回は、特に男性に着目したい。  家の取得時期に、男性は書斎を持つことが多い。(書斎を持っている人のうち63%)現在はパソコンの所有が増えたことから、パソコンの置き場所を書斎と呼ぶことがあり、住まいに自分の居場所がある男性は増えているといってよいだろう。  彼ら...続きを読む

健康意識と行動

 健康への関心が高まっている。健康に関する記事を読むことはここ15年で22.7ポイント増えた。これは若い年代でも同様である。サプリメントや健康食品、スポーツクラブなど、「健康によい」といわれるものは、私たちのまわりに無数に存在する。今後、さらに高齢社会が進展していくことを考えると、健康関連商品やサービスはますます増えていくことが予測される。  しかし、生活者は健康に関する情報を目にしても、実際の...続きを読む

生活の彩りの行方

 来客時など、花は、かつて「ハレ」の日に飾られることが多かったが、ここ数年は、「ケ」に飾ることも増えた。その背景には、500円から1000円の低価格帯で売られる花束の存在が大きいと考えられる。つまり、自分や家族が楽しむだけの花、つまり「ケ」のときに飾る花が増えたのだ。フラワーアレンジメントが流行したのも、日常生活で花を楽しみたいという気持ちが高まったからではないだろうか。  しかし、その傾向は現...続きを読む

富裕層は特別な存在なのか

 人口減少社会を迎えるなかで、自由になるお金が多い人たち、いわゆる富裕層と呼ばれる人たちに、自社の高価格商品を売りたいと力をいれはじめる企業が増えてきた。富裕層は優良顧客であると同時に、イノベーター的存在として、その他の消費者への波及力が大きいことも影響していると思われる。現在、富裕層むけのビジネスが話題になっていることには、このような背景がある。  そうなると、知りたくなるのは富裕層ならではの...続きを読む

団塊世代のこれからを考えるヒント

 2007年に定年を迎える団塊世代。定年後、団塊世代はどのようなライフスタイルをおくるのだろうか。今回は、団塊世代とその子どもたちの関係を考えてみたい。  老後の生活で、できる限り自分の子供の援助をしたいかについては、「どちらともいえない」が39.1%と最も多い。また3割は「子どもの援助はしたくない」と態度を明らかにもしている。また、子どもに遺産を残すかどうかについても、「どちらともいえない」...続きを読む

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