研究レポート

レポート詳細

生活空間コンセプトvol.2 高齢者世代の住空間研究

カテゴリ 住まいと暮らし 
発行年 2009年10月
作成目的 東京都の高齢者人口の割合は2015年にピーク期を迎え、およそ4人に1人が65歳以上の高齢者となることが予測される。また、現在の高齢者を対象とした身体機能の調査では、自立した生活を送ることができると回答した人が約9割を占めており、 “元気なお年寄り”が増えていくことが考えられる。 リタイアメントした高齢者は、家で過ごす時間が増え、住まいとの関わりがより深くなることから、第二の人生を充実させるために住まいが果たす役割は大きい。 そこで本研究では、高齢者の人生や生活に資する住まいの提案へ活用すべく、生活の基本を支える食空間と浴室に焦点を定め、彼らが実現したい生活ニーズを発掘する。
内容要旨
  1. 概要
    本レポートでは、65歳以上の高齢者を対象として、日常生活を支える2つの大きなポイントとなる「食空間」と「浴室」について研究を実施、高齢期ならではのニーズを探っている。
    高齢者を対象とした住まいの提案では、バリアフリーなどの安全対策が先行しているが、そういった安全・安心に対するニーズはもちろんのこと、心身ともに充実した高齢期の暮らしのために何が必要とされるのか、広範な視点を持って生活実態や価値観を調査・分析、高齢者が住まいで実現したいニーズを発掘している。
  2. 食空間
    高齢者の食生活の実態や自宅での料理の意味等を家族構成別に調査。主として世帯数が最も多く、子どもが巣立つことによる変化が想定される「夫婦ふたり暮らし」の前期高齢者世帯を中心に、高齢者予備軍世帯や若年層世帯との比較を通して、高齢者が食空間で求めるニーズをまとめた。その結果、単に料理を作り食べるといった役割だけでなく、アイデンティティの確認や親しい人たちとの交流など、食を通じた様々な役割を求めていることがわかった。調査は訪問ヒアリング調査とWEBおよび訪問面接によるアンケート調査によって行った。
  3. 浴室
    高齢者の入浴実態に加え、入浴の意味や価値を探ることを通じて高齢者が浴室に求めるニーズをまとめた。その結果、これまでも言われている「安全入浴」だけでなく、高齢者は入浴に体を温め、日々の体調維持に役立てたいという、「身体の健康」や、入浴を通じて心を落ち着けたり、気持ちをリセットしたいという「気持ちの充実」が求められていることがわかった。調査はデプスインタビュー調査とWEBおよび訪問面接によるアンケート調査によって行った。
  4. 調査概要

【第1回調査】
<食空間>
●第1回アンケート調査
(08年10月)
調査方法:web調査、訪問面接調査
調査地域:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
対象者:1050名(30代および55才~84歳男女)
*2世帯住宅居住を除く、主に料理を担当する人

●訪問ヒアリング調査(08年8月)
調査方法:訪問ヒアリング
調査対象者:65歳以上の男女12名


<浴室>
●第1回アンケート調査
(08年7月~8月)
調査方法:web調査、訪問面接調査
調査地域:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
対象者:1050名(20~89歳男女)

●インタビュー調査(08年10月)
調査方法:デプスインタビュー
調査対象者:65~81歳の男女9名

【第2回調査】     
<食空間+浴室>
●第2回アンケート調査(09年1月)
調査方法:web調査+訪問面接調査
調査地域:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
調査対象者:975名(20~84歳男女)
*60~80代(300名)は被介護者でない者

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