都市研コラム

子から親に勧めるヒートショック対策

 みなさんは「ヒートショック」という言葉を知っていますか?

 「ヒートショック」とは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、身体に負担がかかることです。その結果、心筋梗塞、脳卒中、失神などの健康被害をもたらすことがあります。ヒートショックによる死亡者は特に冬場の入浴中、高齢者に多く発生しており、寒い脱衣室で服を脱いだり浴室で熱いお湯に入ると、血圧の変動が大きくなることが要因の一つとして考えられます。


 今回はヒートショックに関する意識や実態を調べた都市生活レポート「入浴とヒートショック」から結果の一部をご紹介します。


 はじめに、ヒートショックという言葉の認知度を聞いたところ、全体では半数以上の人がヒートショックを知らないことが分かりました。性・年代別にみると、男女とも20代の認知が最も低く、40代女性の認知が最も高くなっています(図1)。


図1 「ヒートショック」という言葉の認知度


 次にヒートショックについて説明したうえで、「自分がヒートショックにより意識を失ったりする危険を感じるか」を聞きました。その結果、危険を感じるのは全体の2割弱、最も高い70代男女でも3割弱にとどまっており、リスクが高まる高齢者であってもヒートショックを自分の身に起こることとして考えている人は少数であることが分かりました(図2)。


図2 今後、自分がヒートショックにより意識を失ったりする危険を感じるか


 図3は、「自分の親がヒートショックにより意識を失ったりする危険を感じるか」を聞いた結果です。(こちらの図3は、都市生活レポート「入浴とヒートショック」には掲載しておりません。)40~50代女性で高く、6割弱にのぼりました。40~50代の親は70~80代と推測されますが、高齢の親にはヒートショックの危険を感じている人が過半数であることが分かりました。


図3 今後、親がヒートショックにより意識を失ったりする危険を感じるか


 ヒートショックを自分の身に起こることだと考える人は、リスクの高い高齢者であっても少数でしたが、高齢の親を持つ40~50代女性は、親に対してヒートショックの危険を感じていました。

 冬場の入浴中のヒートショックを防止するためには、「浴室・脱衣室を暖房などで暖かくすること」「お風呂のお湯はぬるめにすること」が大切です。ヒートショックのリスクが高まる高齢者への注意喚起だけでなく、40~50代女性から親世代に、浴室や脱衣室への暖房の設置などを勧めることが効果的だと考えられます。


青柳 恵子


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