都市研コラム

戸建住宅と集合住宅の意外な違い

 東京ガス都市生活研究所は、子どもの家での過ごし方に関する意識・実態について、2013年7月に調査を実施しました。その中から一部のデータをご紹介します。


子供部屋がある親に、「子供部屋に置いてあるもの」について聞いてみたところ、図1のように、「ランドセル・通学カバン」、「塾や習い事の道具」について、戸建住宅と集合住宅で10%以上の差が現れました。(赤破線部分)


図1 子供部屋に置いてあるもの【戸建て・集合別】


 集合住宅では、「ランドセル・通学カバン」は8割強、「塾や習い事の道具」は6割弱を子供部屋に置いているのに対し、戸建住宅の場合はそれらよりも10%以上低い割合となりました。では、戸建住宅の子供達は、自分の部屋以外のどこに置いているかというと、約7割がリビングに置いています(図2)。


図2 「ランドセル・通学カバン」「塾や習い事の道具」を置いてある場所【戸建住宅のみ】


 戸建住宅と集合住宅の差を考えてみると、間取りによるものではないかと考えられます。集合住宅では、玄関からリビングに向かう廊下の途中に子供部屋がある間取りが多く、一方で、戸建住宅の場合は、1階にリビングダイニング、2階や3階に子供部屋があるという間取りが多いと仮定します。すると、玄関を開けて先にリビングダイニングに到着する戸建の方が、子供たちは自分の荷物を置いてしまいやすいと予想できます。


 本調査の主要結果を掲載した都市生活レポート「家で子供が過ごす部屋(2014年3月発行)」や、「子供に聞いた 自分の部屋と家族に対する意識(2014年5月発行)」では、多くの子供たちは自分の部屋よりもリビングの方が居心地が良いと答えており、また、勉強しやすい場所としても高い割合でリビングを挙げています。この結果からも、ランドセル・通学カバン、塾や習い事の道具をリビングに置いてしまうのは不自然ではありません。もし、リビングが雑然としてしまうならば、むしろ小学校のうちはリビングに決まった置き場所を作ってみるのはどうでしょうか。子供たちにとって、もっと過ごしやすいリビングになるかもしれません。


足立 昌光

このページの先頭へ